アルバータ州住民投票、カナダ残留が76% 非公式集計

カナダ西部のアルバータ州で2026年10月19日、住民投票が行われた[1]。最大の焦点だった、州がカナダにとどまるかどうかを問う設問では、州の選挙管理機関「Elections Alberta」の非公式集計で、カナダ残留を選んだ票が約76%を占めた[2]。正式な結果は10月29日に公表される[2]。

アルバータ州住民投票、残留が大差

集計結果のサイトによると、日本時間20日午後8時44分(協定世界時11時44分)の更新時点で、設問10の票は次のとおりだった[2]。

  • 選択肢1(カナダの州として残る):134万5946票(約75.9%)
  • 選択肢2(分離の是非を問う拘束力のある住民投票に向け、憲法上の手続きを始める):42万6665票(約24.1%)

この時点で、州内5586の投票所・集計単位のうち4245で報告が済んでいた[2]。開票は手作業で、各投票所は設問10を最初に数え、その後に残りの設問へ移る決まりになっている[1]。

何を問う投票だったのか

今回の住民投票では、10の設問が別々の投票用紙で示された[1]。設問1〜9は「はい」「いいえ」で答える形式で、設問10だけが二つの選択肢から一つを選ぶ形式だった[1]。

設問10は「分離」ではなく「手続きの開始」

設問10は、州がカナダの州として残るべきか、それとも州政府がカナダ憲法に基づき、分離の是非を問う「拘束力のある住民投票」を行うための法的手続きを始めるべきかを尋ねた[1]。州政府の命令(O.C. 160/2026)で、この設問の結果は拘束力を持たないと定められている[1]。

つまり、仮に選択肢2が多数になっても、それだけで州が分離するわけではなかった。手続きを始めるかどうかを問う、いわば手前の段階の投票だった。

移民・選挙・憲法に関する9問

設問1〜9では、州政府の移民管理の強化、州の公的サービスを受けられる人の範囲、州選挙で投票する際の国籍証明、連邦上院の廃止や州の権限拡大のための憲法改正などが問われた[1]。このうち設問6〜9は憲法改正に関わる設問で、州政府が他の州と協力して改正に取り組むことへの賛否を尋ねた[1]。

これらの設問は設問10の後に数えられるため、集計の進み具合が遅い[1]。規則では、設問が7つ以上ある場合、投票終了から48時間以内に非公式集計を終えることになっている[1]。

残留76%が示すもの

設問10が問うたのは分離そのものではなく、分離を問うための次の投票に進むかどうかだった。非公式集計の段階ながら、その入り口で4分の3が残留を選んだことになり、分離に向けた動きが州の多数の支持を得ていないことは数字で示された。

一方で、およそ4人に1人が手続きの開始を選んだことも事実だ。設問1〜9には、移民や連邦との権限配分をめぐる州政府の考えが並んでおり、分離までは望まなくても、連邦政府との関係を見直したいという票がどれだけあるかは、これらの設問の結果で見えてくる。29日の正式結果で、設問ごとの賛否がそろうのを待ちたい。

脚注

  1. Elections Alberta「Referendum」(2026年住民投票の設問・開票方法) https://www.elections.ab.ca/elections/referendum/
  2. Elections Alberta「Unofficial Results - 2026 Referendum」(2026年10月20日11時44分〔協定世界時〕更新分) https://results.elections.ab.ca/8400
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