
奈良国立博物館で2026年10月24日、第78回正倉院展が開幕する[1]。会期は11月9日までで、宝物67件を出陳する[1]。このうち12件は初めての公開となる[1]。
第78回正倉院展の開催概要
宮内庁の案内による開催概要は次のとおり[1]。
- 会期:10月24日(土)〜11月9日(月)
- 会場:奈良国立博物館 東新館・西新館(奈良市登大路町、奈良公園内)
- 主催:奈良国立博物館
- 出陳:67件(初公開12件)
観覧券などの詳細は奈良国立博物館が案内している[1]。
碁石と並ぶ「銀平脱合子」、漆胡瓶も
宮内庁によると、今回は聖武天皇の遺愛品を中心とした北倉の宝物が中心になる[1]。主な出陳品は次のとおり[1]。
- 銀平脱合子(ぎんへいだつのごうす) 第2号:光明皇后が東大寺に献納した品の目録「国家珍宝帳」に記載がある容器。納められていたと伝わる紅と紺の碁石とともに展示する
- 漆胡瓶(しっこへい):ペルシア風の形をした水差しで、表面に細かな文様が施されている
- 殿堂平面図:東大寺の講堂や僧坊、食堂などの建物の配置を示した図
- 密陀彩絵箱(みつださいえのはこ) 第14号:天平勝宝4年(752年)の大仏開眼会で香を献納する際に使われた箱
- 正倉院古文書正集 第9巻:天平5年(733年)の平城京右京の徴税などの基本台帳「右京計帳」を含む
なお、国家珍宝帳そのものは今回は出陳されない[1]。
ミイラ「虹龍」はニホンテンと判明
今回は、近年の調査・研究で成果が上がった品々も並ぶ[1]。哺乳類のミイラ「虹龍(こうりゅう)」はニホンテンと同定された[1]。革製の鼻高履「履 第5号」は、内敷の芯材に藺筵(いむしろ)が使われていることが分かった[1]。
会期中は、奈良市内にある正倉院の「正倉」の外構も毎日午前10時から午後4時まで公開される[2]。普段は平日の午前10時から午後3時までの公開で、申し込み不要・無料で見学できる[2]。
78回目の展示、研究の成果を見せる場に
正倉院展は毎年秋に開かれ、宝物の出陳は年ごとに入れ替わる。今年は初公開が12件あり、名品を並べるだけでなく、ミイラの動物の種類や履の素材といった調査で分かった新しい事実も一緒に示す構成になった。
1300年近く前の品々が、科学的な調査によっていまも新しいことを語り始めている。展示品の説明に添えられた研究の成果を読むことで、宝物を「見る」だけでなく、どう分かったのかをたどる楽しみ方もできそうだ。
脚注
- 宮内庁「奈良国立博物館における『第78回正倉院展』開催のお知らせ」 https://www.kunaicho.go.jp/visit/shosoin/info/shosoinfo-r080714.html
- 宮内庁「正倉院『正倉』外構」 https://www.kunaicho.go.jp/visit/shosoin/index.html

