パナソニック、市販カーナビ「ストラーダ」生産終了へ

パナソニック オートモーティブシステムズ(横浜市)は9月25日、「ストラーダ」ブランドで知られる市販カーナビゲーションの生産を2027年3月までに終了すると発表した[1]。スマートフォンのナビアプリや、ディスプレーを標準で備える車が普及したことが理由だ[1]。地図更新や修理などのアフターサービスは、生産終了後も続ける。

ストラーダなど市販ナビ、2027年3月までに順次終了

同社の発表によると、生産を終えるのは市販向けのカーナビゲーション、ドライブレコーダー、リヤビューカメラの3分野だ[1]。カー用品店などで購入して後から車に取り付ける、いわゆる「後付け」の製品群にあたる。

くるまのニュースによると、ナビ本体に加え、組み合わせて使う専用のカメラやETC2.0車載器などの周辺機器も、機種ごとに順次生産を終える[2]。

地図更新や修理は継続 使用中のユーザーへの影響

すでにストラーダを使っている人にとって気になるのは、今後のサポートだろう。同社は生産終了後も、地図更新などのソフトウェアサービス、修理・補修対応、問い合わせ窓口を続けるとしている[1]。

ただし、生産を終える製品の品番や、各サービスの提供期間・条件の詳細は、同社のウェブサイトで順次知らせるとしている[1]。すぐに使えなくなるわけではないため慌てて買い替える必要はないが、自分の機種の地図更新がいつまで受けられるかは、公表され次第確かめておきたい。

1993年から30年余り、市販ナビを支えたブランド

パナソニックは1993年に市販カーナビを発売し、2003年に「ストラーダ」ブランドを立ち上げた。2011年にはポータブルナビの「ゴリラ」ブランドも加えている[1]。

事業を担うパナソニック オートモーティブシステムズは、2024年12月に米投資ファンド大手アポロ・グローバル・マネジメントの関係ファンドが80%、パナソニック ホールディングスが20%を持つ体制に移っている[3]。今回の判断は、親会社が変わった後の事業の選別という側面もありそうだ。

なぜ市販カーナビの市場は縮んだのか

同社は背景として、スマホナビの普及、車のコネクテッド対応や車載インフォテインメントの標準装備化、ディスプレイオーディオの広がりを挙げた[1]。ディスプレイオーディオは、スマホをつないで地図アプリなどを車の画面に映して使う機器で、新車に最初から付いてくることが増えた。

かつてのカーナビは、渋滞情報や地図の精度を競う「車の情報端末」の主役だった。いまはその役割を、常に最新の地図を配信できるスマホと、自動車メーカーが設計段階から組み込む車載システムが分け合っている。後付けの専用機が入り込む余地は、構造的に小さくなったと言える。

一方で、スマホを車で使いたくない人や、通信環境が不安定な山間部をよく走る人にとって、専用ナビの安心感は小さくない。30年余り市場を支えてきたブランドが退くことで、利用者の選択肢がさらに狭まることは避けられないだろう。

脚注

  1. パナソニック ニュースルーム「市販市場向けカーナビゲーションの生産を2027年3月までに終了、生産終了後もアフターサービスを提供」(2026年9月25日) https://news.panasonic.com/jp/topics/206878
  2. くるまのニュース「パナソニック「市販カーナビ」生産終了へ! 「ストラーダ」など2027年3月までに順次終了…使用中のナビや地図更新はどうなる?」(2026年9月) https://kuruma-news.jp/post/1117372
  3. パナソニック ホールディングス「パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社の株式譲渡手続き完了に関するお知らせ」(2024年12月2日) https://news.panasonic.com/jp/press/jn241202-5
おすすめの記事