日産、神戸・灘五郷で自動運転実証 12月に100人試乗

日産自動車は2026年10月14日、神戸市の酒どころ「灘五郷」エリアで、12月8日から18日まで自動運転モビリティサービスの実証実験を行うと発表した[1]。今年度はスマートフォンで予約・配車するオンデマンド型とし、試乗モニター100人程度を11月13日まで募集している[1][2]。

日産の神戸での自動運転実証の概要

  • 運行エリア:神戸市の灘五郷エリアと周辺地域[1]
  • 期間:2026年12月8日(火)〜18日(金)の平日(火〜金曜)[1]
  • 車両:「セレナ」をベースにした自動運転の開発車両。安全担当のドライバーが乗る「レベル2」相当[1]
  • モニター:18歳以上の100人程度。参加無料で、応募多数なら抽選[1]
  • 応募:10月14日〜11月13日に神戸市の「おでかけKOBE」サイトで受け付け[1][2]

神戸市が事業全体を管理し、灘五郷酒造組合が乗り降りの場所を提供する。運行の支援にはMoplus社が加わる[1]。デジタル庁と国土交通省の自動運転の社会実装を後押しする事業の一環でもある[1]。

横浜から2都市を遠隔で見守る

今回の実証で新しいのは、横浜にある遠隔管制室から、横浜と神戸の車両を一元的に監視する点だ[1]。日産は2026年度、横浜市のみなとみらい・関内エリアでも実証を行う[1][3]。複数の地域の車両を1か所で見守れれば、地域ごとに監視の体制を置かずに済む。

灘五郷での実証は2年目になる。日産は2025年11月にも同エリアで実証運行を行っており、その知見をもとに今年度は運行エリアを広げる[1]。日産は、有償の運行を2027年度に一部の地域で始め、商用の運行は2030年度に始めることを目標に掲げる[1]。

観光地の回遊とドライバー不足

灘五郷は酒蔵が点在する観光エリアで、日産は観光客の回遊のしやすさや地域の活性化につながるかを確かめるとしている。酒造組合とは、自動運転と酒蔵のサービスをどう組み合わせるかも検討する[1]。酒蔵めぐりは飲酒を伴うため、運転しなくてよい移動手段への需要が見込める。

一方、今回はまだ安全担当のドライバーが乗るレベル2相当での運行だ[1]。商用化で人件費を抑えるには、車内のドライバーを減らし、遠隔の監視で安全を保つ段階に進む必要がある。2都市の一元監視は、その前提となる運営の効率化を確かめる試みと言える。

11日間の実証で得られる運営データ

地方ではバスやタクシーの運転手不足が深刻で、自動運転への期待は大きい。ただ、11日間・平日だけの実証で集められるデータは限られる。オンデマンド型にしたことで、利用者がどれだけ待たずに乗れたか、乗車の需要がどの時間帯に集まったかといった運営面の結果が、有償運行への判断材料として重要になる。

2027年度の有償運行まで1年余りしかない。実証の結果と、遠隔監視でどこまで人手を減らせたかが公表されるかどうかにも注目したい。

脚注

  1. 日産自動車「日産自動車、神戸市における2026年度自動運転モビリティサービス実証実験の詳細を発表」(2026年10月14日) https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/261014-01-j
  2. 神戸市「おでかけKOBE」自動運転モビリティサービス実証実験 試乗モニター募集ページ https://event.city.kobe.lg.jp/event/ogrcoG2M5BEwzDqUwGiF
  3. 日産自動車「ニュースリリース」(2026年度の横浜市における自動運転モビリティサービス実証実験の詳細を発表、2026年9月14日) https://global.nissannews.com/ja-JP/releases
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