
JR東海とJR西日本は2026年10月16日、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」「みずほ」で普通車指定席の特急料金を2027年7月1日の購入分から値上げすると発表した[1]。東京―新大阪の通常期の片道(運賃と料金の合計)は700円高い1万5420円になる。グリーン車の料金も2027年12月15日の乗車分から引き上げる[1]。
のぞみ値上げの概要
- 対象:「のぞみ」「みずほ」の普通車指定席・グリーン車に適用する特急料金[1]
- 時期:2027年7月1日(木)購入分から[1]
- 据え置き:「のぞみ」「みずほ」の普通車自由席の特急料金は変えない[1]
- 手続き:国の上限認可の範囲内で、届け出によって改定する[1]
主な区間の通常期の金額(大人片道、運賃と料金の合計)は次のとおり[1]。
- 東京―名古屋:1万1300円 → 1万1880円(580円増)
- 東京―新大阪:1万4720円 → 1万5420円(700円増)
- 東京―岡山:1万7770円 → 1万8530円(760円増)
- 東京―広島:1万9760円 → 2万620円(860円増)
- 新大阪―広島:1万950円 → 1万1210円(260円増)
- 新大阪―博多:1万6020円 → 1万6300円(280円増)
2社は値上げの理由として、物価の上昇で安全とサービスを保つための費用が増えていることを挙げた。増収分は安全性の向上やサービスの改善に充てるという[1]。
グリーン料金は最大4510円の引き上げ
東海道・山陽新幹線のグリーン料金は、「のぞみ」に限らず全列車が対象になる。2社は、消費税率の改定に伴う変更を除いてグリーン料金を据え置いてきたとしている[1]。新しい料金は距離に応じて次のように上がる[1]。
- 100キロまで:1300円 → 2100円
- 400キロまで(東京―名古屋など):4190円 → 6700円
- 600キロまで(東京―新大阪など):5400円 → 8400円
- 801キロ以上(東京―広島など):7790円 → 1万2300円
指定席の値上げも重なるため、東京―新大阪をグリーン車で乗ると1万9590円が2万3290円になり、3700円上がる[1]。
料金の引き上げとあわせ、グリーン車の設備も改める。N700SとN700Aの8〜10号車で座席を2種類に分け、10号車には隣の席との間に仕切りを置く。足元を広げるため、フットレストは跳ね上げ式に変える[1]。
品川・新横浜・京都・小倉・博多の各駅では2027年12月15日から、改札内にグリーン車などの利用者専用の待合室を設ける。東京と新大阪は2028年度、名古屋は2029年度の予定だ[1]。2社は同じ日、次の新型車両「S0系」を投入する計画も発表した[2]。
上げ幅は普通車5%弱、グリーン車は約2割
上げ幅を率にすると、東京―新大阪の普通車指定席(運賃と料金の合計)は約4.8%増だ。グリーン車の合計は約18.9%増で、グリーン料金そのものは5400円から8400円と約56%上がる。普通車の値上げは小幅にとどめ、上級席の料金を大きく見直した形だ。
区間によって上げ幅に差がある点も目を引く。東京発の区間は580〜860円増なのに対し、新大阪―博多は280円増にとどまる。値上げ前に指定席の切符を買えば旧料金で乗れるため、2027年夏の繁忙期に向けては購入日に注意が要る。
鉄道各社の運賃・料金見直しは東海道新幹線に限らない。JR東日本は2026年3月に運賃を値上げし、その認可の取り消しを求める審査請求を巡って11月に公聴会が開かれる(JR東日本の運賃認可を巡る公聴会の記事)。人件費やエネルギー費の上昇を、利用者の負担でどこまで賄うかが問われている。
グリーン車の値上げは受け入れられるか
東海道新幹線は出張需要が厚く、普通車の数百円の値上げで利用が大きく減るとは考えにくい。影響が読みにくいのは、値上げ幅を大きくしたグリーン車の側だ。料金差が広がるぶん、待合室や座席の改良が値上げに見合うと利用者が感じるかどうかで、上級席の利用が増えるか減るかが分かれるだろう。
自由席の料金を据え置いたことで、指定席との差も広がる。混雑期に自由席へ利用者が流れるのか、2027年度以降の利用動向を見ていく必要がある。
脚注
- 東海旅客鉄道・西日本旅客鉄道「東海道・山陽新幹線における『のぞみ』・『みずほ』号の指定席特急料金及びグリーン料金の見直し等について」(2026年10月16日) https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000046069.pdf
- 東海旅客鉄道「ニュースリリース一覧」(【社長会見】東海道・山陽新幹線 次期新幹線車両「S0系」の投入について、2026年10月16日) https://jr-central.co.jp/news/

