
劇場アニメ『我々は宇宙人』が9月25日に公開された[5]。YOASOBIの楽曲「優しい彗星」のミュージックビデオを手がけた門脇康平監督の初の長編監督作で、原作のないオリジナル作品だ[2][5]。第79回カンヌ国際映画祭の監督週間で世界初上映され、国内公開を待つファンの期待を集めてきた[3]。
『我々は宇宙人』の物語の設定とキャスト
主人公は翼と暁太郎という2人の少年だ。平成の時代の地方の町を舞台に、小学生のときに出会った2人の関係を、大人になるまでの30年にわたって追う[3][5]。物語の詳しい展開は公式サイトや予告編で公開されている。
大人になった翼の声を坂東龍汰、暁太郎の声を岡山天音が担当するW主演。クラスメートの小夏を櫻坂46の山﨑天が演じ、お笑いコンビ令和ロマンの松井ケムリらも出演する。音楽はYaffle、主題歌はadieu(上白石萌歌)の「ささくれ」[5]。上映時間は118分で、PG12指定[1]。
映画レーベル初の長編、監督は企画から編集まで
制作・配給を担う映画レーベル「NOTHING NEW」にとって、初の長編アニメーション映画でもある。CGWORLDによると、門脇監督は企画、脚本、監督、絵コンテ、編集までを一人で手がけた。アニメーション制作はMIYU PRODUCTIONSと共同で行った[2]。国内の配給はTOHO NEXTとNOTHING NEWが担う[5]。
門脇監督は、自主制作のアニメーション『蝋石』などで知られる[1]。
カンヌ、アヌシーで評価 藤本タツキ氏も絶賛
作品は5月のカンヌ国際映画祭で、若手や独創的な作り手を紹介する「監督週間」に正式出品され、世界初上映を迎えた。6月にはアニメーション映画祭として世界最大級のアヌシー国際アニメーション映画祭で、長編コンペティション部門にも選ばれた[3]。
国内公開を前に、漫画『チェンソーマン』の作者・藤本タツキ氏も作品を絶賛した。シネマトゥデイによると、藤本氏は門脇監督との対談で「ここ3年はこれ以上面白いものは出てこない」と語ったという[4]。
公開に合わせ、東京・新宿マルイ アネックスでは9月25日から10月4日まで、企画段階から完成までの制作資料や原画、絵コンテを並べた展示「『我々は宇宙人』展 —完成までの軌跡—」が開かれる。入場は無料だ[3]。
オリジナル作品が映画館で勝負する意味
劇場アニメの興行は、人気漫画やテレビシリーズの続編が上位を占めるのが近年の傾向だ。原作の知名度に頼れないオリジナル作品にとって、公開初週の口コミは生命線になる。
その点で本作は、海外の映画祭での評価と、著名な漫画家の推薦という二つの追い風を得て公開初日を迎えた。一方で、子ども時代から30年に及ぶ時間を118分に収める構成は、観客を選ぶ面もある。監督が企画から編集までを一人で担った作家性の強い作品が、映画祭の評価をそのまま国内の動員につなげられるか。オリジナルアニメ映画の可能性を測る一本になりそうだ。
脚注
- シネマトゥデイ「我々は宇宙人 (2026):キャスト・あらすじ・作品情報」 https://www.cinematoday.jp/movie/T0031683
- CGWORLD「NOTHING NEW、初の劇場オリジナル長編アニメ『我々は宇宙人』制作発表-YOASOBI「優しい彗星」手掛けた門脇康平、待望の初監督作&クラファン始動」(2025年11月) https://cgworld.jp/flashnews/02-2511-nothing-new.html
- NOTHING NEW(PR TIMES)「映画『我々は宇宙⼈』ヒロインとの時間を切り取った〈⼩夏版予告〉解禁!『我々は宇宙⼈』展 —完成までの軌跡—の開催も決定」(2026年9月15日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000072.000132499.html
- シネマトゥデイ「藤本タツキ「ここ3年はこれ以上面白いものは出てこない」と絶賛 アニメ『我々は宇宙人』門脇康平監督と焼肉囲む対談公開」(2026年9月11日) https://www.cinematoday.jp/news/N0156848
- 映画『我々は宇宙人』公式サイト(NOTHING NEW) https://nothingnew.film/wearealiens/

