高市首相、トランプ氏と電話会談 米中会談の説明受ける

高市早苗首相とトランプ米大統領の電話会談が2026年9月26日夜、約20分間行われた。首相官邸で記者団の質問に答えた首相によると、習近平国家主席の訪米直後のタイミングでトランプ氏から電話があり、24日の米中首脳会談について「詳細に説明がございました」という[1]。

電話会談について首相が語ったこと

首相の説明を整理すると、要点は次の3つだ[1]。

  • 会談は午後9時から約20分間行われ、トランプ氏が米中首脳会談の内容を説明した
  • 経済安全保障を含む経済や安全保障など、中国をめぐる課題を中心に意見を交わし、日米の連携を確認した
  • 9月22日のニューヨークでの対面の会談に続き、1週間に2度の首脳会談を行ったことは、日米同盟の絆の強さを示すものだと位置づけた

一方で首相は、具体的な会談の中身については「外交上のやり取り」だとして明らかにしなかった[1]。22日の対面の会談については、高市首相とトランプ氏の35分間の会談を伝えた記事で報じている。

記者が問うた「米中は同盟国」の一文

会見で記者が取り上げたのは、ホワイトハウスが米中首脳会談の成果をまとめた文書の一文だった。文書には、両首脳が「米国と中国は第2次世界大戦の同盟国であり、勝利のために肩を並べて戦った」ことを振り返ったと書かれている[2]。

記者は、この記述についてトランプ氏の説明があったのか、首相の側から指摘したのかを尋ねた。首相の答えは、日米は「今やもう最も信頼し合える同盟国となっている」とトランプ氏に伝えた、というものだった。あわせて、両国でともに地域と世界の平和と安定に貢献していくことを確認したという[1]。官邸の英語版でも同じ趣旨の説明が公表されている[3]。米中首脳会談そのものの内容は、米中首脳会談を伝えた記事で詳しく報じている。

言葉の応酬を避けた日本の答え

首相の答えは、ホワイトハウスの記述を正面から問題にするのではなく、日米の現在の関係を強調する形をとった。米国に対して歴史認識で異を唱えれば、米中会談直後の微妙な時期に同盟の足並みの乱れと受け取られかねない。現在の同盟の深さを言葉で示すことで、過去の記述との釣り合いをとった対応といえる。

ただ、こうした確認は、米中が首脳同士で関係の安定を演出するなかで、日本の立場を守る最低限の手当てにとどまる。中国をめぐる経済安全保障や防衛の協力を、日本がどれだけ具体的な形で積み上げられるか。1週間に2度という会談の回数よりも、その中身が今後問われることになる。

脚注

  1. 首相官邸「トランプ米国大統領との電話会談についての会見」(2026年9月26日) https://www.kantei.go.jp/jp/105/statement/2026/0926kaiken.html
  2. The White House "Fact Sheet: President Donald J. Trump Advances a Fair and Reciprocal Relationship with China While Hosting Historic State Visit"(2026年9月、英語) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2026/09/fact-sheet-president-donald-j-trump-advances-a-fair-and-reciprocal-relationship-with-china-while-hosting-historic-state-visit/
  3. 首相官邸(英語版)"Prime Minister Takaichi Spoke to the Press Regarding Her Summit Telephone Call with President Trump of the United States"(2026年9月26日) https://japan.kantei.go.jp/105/speech/202609/0926press.html
おすすめの記事