
JR東海、JR西日本、JR九州の3社は9月25日、東海道新幹線と山陽・九州新幹線のネット予約「EXサービス」を改善すると発表した[1]。台風や大雨などで列車の運行が乱れた際に、当日急きょ走らせる臨時列車でも、2028年春から指定席を予約できるようにする[1]。これまで、こうした臨時列車は普通車がすべて自由席だった[1]。
東海道新幹線の臨時列車、何が変わるか
災害や事故などの「輸送障害」で運休や遅れが出ると、JRは足止めされた利用者を運ぶため、当日になって臨時列車を走らせることがある。ただ、これまではシステムの制約で指定席を売ることができず、普通車は全車自由席として運行していた。そのため、事前に座席を確保することはできなかった[1]。
システムを改修することで、当日運行の臨時列車にも指定席を設定し、販売できるようにする。提供開始は2028年春の予定だ[1]。
ただし、条件もある。購入できるのはEXサービス(「エクスプレス予約」「スマートEX」)だけで、駅の窓口などでは買えない。運行の状況や区間によっては、指定席を設定しない場合もある[1]。対象となる区間は改めて発表するという[1]。
深夜でも座席を選べるように
3社は、夜間のサービスも見直す。現在は午後11時30分から翌午前5時30分まで、座席表から席を選ぶ「シートマップ」が使えず、予約できる人数にも制限がある[1]。
2027年秋からは、予約サービスを止める時間を午後11時45分から翌午前0時5分までと、午前1時50分から4時40分までに縮める。それ以外の時間帯は、日中と同じようにシートマップで座席を選んで予約できるようになる。なお、「LINEからEX」はこの改善の対象外となる[1]。
混乱時の「座れない不安」を減らせるか
東海道新幹線は、台風の接近や大雨で計画運休や長時間の運転見合わせが起きやすい路線でもある。運転が再開した直後の駅では、臨時列車を待つ長い列ができ、指定席を持たない人が自由席に集中する光景が繰り返されてきた。臨時列車が全車自由席であることは、並ぶ体力のない高齢者や子ども連れにとって特に大きな負担だった。
指定席を事前に確保できれば、ホームで長時間待つ必要が減り、駅の混雑を分散させる効果も期待できる。一方で、購入の手段がネット予約に限られる点には課題が残る。スマートフォンの操作に不慣れな人や、EXサービスの会員でない人は恩恵を受けにくい。
導入までにはまだ1年半ほどある。混乱時にこそ使いやすい仕組みになるよう、窓口での案内や、会員でない人への対応をどう整えるかも併せて示してほしい。
脚注
- JR東海「【社長会見】輸送障害時や夜間時間帯における『EXサービス』のサービス向上について」(2026年9月25日) https://jr-central.co.jp/news/release/nws000001_00606.html

