日ASEANサイバー政策会議、連携強化で合意 バンコク

総務省、内閣官房の国家サイバー統括室、経済産業省は2026年10月29日、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)によるサイバーセキュリティ政策会議の結果を発表した[1]。第19回となる会議は10月27・28日にタイのバンコクで開かれ、官民を含めた日ASEANの連携を一層強めることで合意した。次回の第20回会議は、来年10月ごろに日本で開く予定だ。

日ASEANサイバーセキュリティ政策会議の概要

会議は、サイバーセキュリティ分野で日本とASEAN各国の連携を強めることを目的に、2009年からおおむね年1回開かれている[1]。今回の議長は日本側が笹川平和財団上席フェローの髙見澤將林氏、タイ側が同国の国家サイバーセキュリティ庁の幹部が務めた。

出席したのは、ASEAN加盟国のサイバーセキュリティや情報通信を担当する省庁、ASEAN事務局、日本の国家サイバー統括室・総務省・外務省・経済産業省だ[1]。

確認した8つの協力活動

会議では各国の今後の取り組み方針を共有したうえで、前回の会議で合意した次の協力活動の成果を確かめ、今後も進めることを確認した[1]。

  • 日ASEANサイバー演習
  • 共同の相互通知
  • 重要インフラ防護のワークショップ
  • 日ASEANサイバーセキュリティ政策便覧の策定
  • 共同の意識啓発
  • 産学官の連携
  • 能力構築
  • ワーキンググループの運営

国内の対策強化と並行する国際連携

日本国内では、サイバー攻撃への対応を政府全体で強める動きが続いている。10月26日には首相官邸でサイバーセキュリティに関する関係閣僚会議が開かれた[2]。国内の体制づくりと並行して、近隣の地域と平時から情報や手順をそろえておくことは、攻撃が国境を越えて広がる場面での初動を早めることにつながる。

協力活動に重要インフラ防護のワークショップや共同演習が入っているのは、電力や通信、物流といった基盤が攻撃で止まった場合の影響が一国にとどまらないためだ。「共同の相互通知」のように、平時から連絡の手順を決めておく取り組みも、その延長にある。

次回は日本開催、演習の成果を示せるか

第20回会議は来年10月ごろに日本で開かれる。それまでの1年間に、共同演習や相互通知の仕組みが実際の攻撃対応でどこまで機能したかを示せるかが、16年余り続く枠組みの実効性を測る材料になる。

脚注

  1. 総務省・国家サイバー統括室・経済産業省「第19回 日ASEANサイバーセキュリティ政策会議の結果」(2026年10月29日) https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00309.html
  2. 首相官邸「サイバーセキュリティに関する関係閣僚会議」(2026年10月26日) https://www.kantei.go.jp/jp/105/actions/202610/26kaigi_cyber.html
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