
東京ガスは10月1日、家庭向けなどのガス料金のうち、使用量にかかわらずかかる基本料金を月150円(税込み)引き上げた[1]。11月検針分から適用され、東京地区等と群馬地区のいずれも改定の対象となる[1][2]。国の補助金の終了も重なり、標準家庭の11月検針分の料金は前月より744円上がる[3]。
東京ガスの値上げ、標準家庭で月150円増
東京地区などの一般料金では、すべての料金表で基本料金が150円上がり、ガス1立方メートルあたりの単位料金も0.02円上がる[1]。月30立方メートルを使う標準家庭の料金は、5734円から5884円になる(2026年4月検針分の原料価格をもとにした試算で、国の補助金による値引きは含まない)[1]。
- A表(月0〜20立方メートル):基本料金 759円 → 909円
- B表(月21〜80立方メートル):基本料金 1056円 → 1206円
- C表(月81〜200立方メートル):基本料金 1232円 → 1382円
群馬地区は、基本料金の150円に加えて単位料金も1立方メートルあたり2.52円上がる。月36立方メートルを使う標準家庭では、6669円から6910円へ241円の値上げとなる[2]。ずっともガス契約などの家庭用メニューや、法人・個人事業主向けの料金も改定の対象だ[1]。
値上げの理由は経費の高騰と販売量の減少
東京ガスは改定の理由について、「物価上昇に伴う諸経費の高騰や、昨今のガス販売量の減少等による影響」を挙げている[1]。
基本料金は、ガス管やメーターの維持、検針といった、使う量にかかわらず発生する費用をまかなう性格が強い。省エネ機器の普及や世帯の小規模化で1件あたりの使用量が減ると、使用量に応じた料金だけでは固定的な費用を回収しにくくなる。東京ガスが改定理由に「ガス販売量の減少」を挙げたのは、物価上昇という一時的な要因だけでなく、こうした構造の変化を映しているといえる。
補助金終了も重なり、11月検針分は744円増
今回の値上げは、国の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」の終了と時期が重なる。東京ガスが9月29日に発表した11月検針分の料金では、標準家庭(30立方メートル)は6488円で、10月検針分の5744円から744円上がる[3]。内訳は次のとおりだ。
- 補助金の終了:+420円(1立方メートルあたり14円の値引きがなくなる)
- 原料費調整:+174円
- 約款改定(基本料金の値上げなど):+150円
10月1日の約款改定では、原料費調整制度の基準となる平均原料価格も1トンあたり5万7250円から8万6100円に改められた[3]。補助金の終了で各社の料金がどう変わるかは、電気・ガス補助終了 10月使用分は全社値上がりでも伝えている。
使用量の少ない世帯ほど負担感が大きく
基本料金の一律値上げは、使う量が少ない世帯ほど割合で見た負担が大きくなる。月20立方メートルまでのA表(使用量の少ない単身世帯などが当てはまりやすい)では、基本料金が約2割上がる計算だ。逆に使用量の多い家庭では、150円の影響は相対的に小さい。
これから冬にかけては、給湯や暖房でガスの使用量が増える季節に入る。料金の変更に利用者側の手続きは必要ないが、検針票やウェブの明細で使用量と料金を確かめ、給湯温度の見直しや電気・ガスのセット割の比較など、できる範囲で家計を点検しておきたい。
脚注
- 東京ガス「(東京地区等)ガス料金の改定について」(2026年4月27日) https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20260427-03.html
- 東京ガス「(群馬地区)ガス料金の改定について」(2026年4月27日) https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20260427-02.html
- 東京ガス「原料費調整制度に基づく2026年11月検針分のガス料金について」(2026年9月29日) https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20260929-02.html

