消費者態度指数10月は35.0 2か月連続で小幅低下

内閣府が2026年10月29日に公表した10月の消費動向調査によると、消費者態度指数(二人以上の世帯、季節調整値)は35.0で、前月から0.4ポイント下がった[1]。9月(0.1ポイント低下)から下げ幅は広がったものの、変化は小さい。内閣府は消費者マインドの基調判断を「持ち直しの動きがみられる」で据え置いた。

10月の消費者態度指数、4項目すべて低下

消費者態度指数は、今後半年間の見通しについて4つの項目を尋ね、その指数を平均したものだ。10月の各項目は次のとおり(カッコ内は前月差)[1]。

  • 暮らし向き:33.2(0.6ポイント低下)
  • 収入の増え方:40.4(0.1ポイント低下)
  • 雇用環境:39.4(0.6ポイント低下)
  • 耐久消費財の買い時判断:26.8(0.5ポイント低下)

4項目そろって下がったのは、この半年では初めてだ。指数の外で調べている資産価値の見方も45.2と0.1ポイント下がった。3か月移動平均は前月から横ばいだった。調査の基準日は10月15日で、回答は10月2日から20日までに集めた。

春の急落から回復、8月以降は足踏み

2026年の指数の推移をみると、4月に32.2まで落ち込んだ後、5月33.6、6月33.8、7月34.9、8月35.5と4か月続けて上がった[1]。その後、9月35.4、10月35.0と小幅に下がっている。春の急落から持ち直してきた流れが、8月を頂点に一服した形だ。

とくに耐久消費財の買い時判断は、8月の27.5から2か月で0.7ポイント下がった。家電や車など値の張る買い物に慎重な見方が広がりつつあることを示している。

物価の先高観、5%以上の上昇予想が48%

1年後の物価について「上昇する」と答えた世帯の割合は90.8%で、前月から0.2ポイント増えた[1]。内訳は「5%以上」が48.1%(前月比0.5ポイント増)、「2%以上5%未満」が31.7%、「2%未満」が11.0%だった。

5%以上の上昇を見込む割合は4月の58.1%から8月の46.1%まで下がったが、9月、10月と2か月続けて増えた。同じ週に総務省が公表した10月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年同月比2.6%の上昇で、電気・ガス代が上昇に転じている[2]。詳しくは当サイトの記事東京都区部の10月物価2.6%上昇 電気・ガス代がプラスにで伝えている。

年末の家計心理、光熱費とガソリンの行方が左右

雇用環境の見方が下がったとはいえ、9月の完全失業率は2.4%と低く、働く場は確保されている[3]。それでも暮らし向きや買い時の判断が弱まっているのは、収入の伸びが物価の上昇に追いつかないという家計の実感を映しているとみられる。物価の先高観が再び強まっていることも、財布のひもを締める方向に働きやすい。

政府は12月から電気・ガス料金の支援を始める一方、ガソリン補助は12月以降、段階的に縮小する方針だ[4]。光熱費の負担が軽くなる効果と、ガソリン価格の上昇がどちらに強く出るかで、年末の消費者心理は変わりうる。次の11月分の調査で指数が3か月連続で下がるかどうかが、持ち直しの判断を続けられるかの目安になる。

脚注

  1. 内閣府経済社会総合研究所「消費動向調査(令和8(2026)年10月実施分)結果の概要」(2026年10月29日) https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/gaiyou.pdf
  2. 総務省統計局「2025年基準 消費者物価指数 東京都区部 2026年(令和8年)10月分(中旬速報値)」(2026年10月30日) https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/kubu.pdf
  3. 総務省統計局「労働力調査(基本集計)2026年(令和8年)9月分結果の概要」(2026年10月30日) https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/gaiyou.pdf
  4. 首相官邸「中東情勢を踏まえた『緊急的激変緩和措置』の今後の対応についての高市内閣総理大臣記者会見」(2026年10月29日) https://www.kantei.go.jp/jp/105/statement/2026/1029kaiken.html
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