
デジタル庁は2026年8月25日、マイナンバーカードを使った本人確認などに利用する「マイナポータルアプリ」を「マイナアプリ」へ刷新した[1][2]。iOS版とAndroid版があり、すでにマイナポータルアプリを入れている人は、別のアプリを入れ直さなくてもアップデートすれば使い始められる[1]。
二つのアプリが一つに
今回の刷新の中心はアプリの統合だ。マイナポータルアプリに、官民のサービスでマイナンバーカードによる認証や署名を行う「デジタル認証アプリ」の機能が組み込まれた[1]。これまで二つに分かれていたアプリが一つになり、マイナンバーカードを使う手続きの入り口が一本化された形だ[1]。
マイナポータル自体は名称を変えずに続き、引っ越しやパスポートなどの手続き、医療費などの自分の情報の確認に使える[3]。
統合は前進、だが評価はこれから
二つのアプリを使い分けさせていた状態は、そもそも利用者側の事情ではなく、行政側の制度の都合で生まれたものだった。マイナポータルは行政サービスの窓口として作られ、デジタル認証アプリは民間を含む本人確認の基盤として後から整備された。出自の違うものを利用者に区別させていたのだから、統合は遅れて実現した当然の整理と言える。
とはいえ、アプリが一つになったことと、使いやすくなったことは別の話だ。マイナンバーカード関連の手続きでつまずきやすいのは、アプリの数より、カードの読み取り、暗証番号の種類の多さ、エラー時に原因が分からない点にある。統合によってこれらが改善したかどうかは、利用者の実感を待つしかない。
もう一点、名称の変更は周知の負担を生む。「マイナポータル」というウェブ側のサービス名は残り、アプリだけが「マイナアプリ」になった。どちらに何をしに行くのかが説明しにくい構図は、今回も解消されていない。行政のデジタル化は、機能の追加より呼び名と導線の整理で成否が分かれる場面が多い。
脚注
- 港区「マイナポータルアプリとデジタル認証アプリが統合され、『マイナアプリ』になりました」(2026年8月26日) https://www.city.minato.tokyo.jp/dejitaruunyou/20260826.html
- デジタル庁「マイナアプリ(旧マイナポータルアプリ)」 https://services.digital.go.jp/mynaapp/
- デジタル庁「マイナポータル」 https://www.digital.go.jp/policies/posts/myna_portal

