北朝鮮が弾道ミサイル2度発射 いずれもEEZ外に落下

北朝鮮は2026年9月20日、弾道ミサイルを2度にわたって発射した。小泉進次郎防衛相が同日2回開いた臨時記者会見によると、いずれも日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下したと推定され、航空機や船舶の被害の報告は確認されていない[1][2]。

北朝鮮の弾道ミサイル、2発の飛行の詳細

防衛相の発表をもとに、2発の情報を整理すると次のとおりだ[1][2]。

  • 1発目:午後3時ごろ、北朝鮮東岸付近から北東方向へ。最高高度約60キロ、飛行距離約440キロ
  • 2発目:午後5時54分ごろ、同じく東岸付近から北東方向へ。最高高度約70キロ、飛行距離約590キロ

詳細は日米韓で連携して分析中だという。日本政府は、発射が国連安全保障理事会の決議に違反するとして、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議した[1][2]。首相は情報収集・分析と国民への情報提供、航空機や船舶の安全確認、不測の事態への備えの3点を指示した[1]。

今年は9回・少なくとも15発、昨年の2倍超

2回目の会見で、防衛相は今年の発射の回数にも触れた。北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射は、2026年に入って今回を含め9回、少なくとも15発。2025年は4回、少なくとも5発だったため、回数で昨年の2倍を超え、発数では少なくとも3倍になる[2]。

記者から発射の意図を問われると、防衛相は、個々の発射の意図を日本側から確定的に答えるのは難しいとしたうえで、どのような狙いであれ北朝鮮の核・ミサイル開発は「断じて容認できません」と述べた[2]。

3時間足らずで2発、問われる「慣れ」

今回の2発は、日本の上空を越えたわけでも、EEZ内に落ちたわけでもない。最高高度は60〜70キロ、飛行距離も500キロ前後で、高く打ち上げて距離を抑えるロフテッド軌道や長距離の発射とは性格が異なる。ただ、この距離でも朝鮮半島全域が収まる。3時間足らずの間を置いて別々に発射した点は、短時間で続けて撃てる態勢を確かめた可能性もある。

より重いのは、発射が年間を通じて繰り返されていることだ。発射のたびに会見と抗議が行われ、被害がなければ大きく報じられない状態が続けば、社会の側に「慣れ」が生まれる。小泉氏は改造前から防衛相を務め、9月17日に発足した第2次高市改造内閣でも続投した[3][4]。10月の臨時国会では、個々の発射への対応にとどまらず、頻度が増した発射をどう評価し、日米韓の連携と抑止をどう組み立てるのかの説明が求められる。

脚注

  1. 防衛省「防衛大臣臨時記者会見(令和8年9月20日 17:47〜17:49)」 https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2026/0920a_r.html
  2. 防衛省「防衛大臣臨時記者会見(令和8年9月20日 19:20〜19:22)」 https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2026/0920b_r.html
  3. 首相官邸「第2次高市改造内閣 閣僚等名簿」 https://www.kantei.go.jp/jp/105/meibo/index.html
  4. 防衛省「小泉防衛大臣閣議後会見(令和8年9月15日)」 https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2026/0915a.html
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