信越ポリマー、今期予想を上方修正 半導体容器が好調

信越化学工業グループの信越ポリマーは2026年10月26日、2027年3月期の連結業績予想を上方修正した[1]。営業利益は7月時点の160億円から182億円に引き上げ、前期比29.6%の増益を見込む。半導体関連容器とラッピングフィルムの好調が続くとみたためだ[1]。

あわせて中間配当を1株36円(前回予想33円)とし、期末も36円に増やす。年間配当は72円と、前期より10円多くなる[1]。

信越ポリマーの上方修正、売上高は1270億円に

修正後の通期予想は次のとおり(カッコ内は7月時点の予想)[1]。

  • 売上高:1270億円(1200億円)
  • 営業利益:182億円(160億円)
  • 経常利益:180億円(160億円)
  • 純利益:118億円(105億円)

前期の実績は売上高1151億円、営業利益140億円だった[1]。修正後の予想は、売上高で10.3%、純利益で19.2%の増加にあたる[2]。

4〜9月期は営業利益32%増

同日発表した4〜9月期(中間期)の決算は、売上高が前年同期比14.4%増の643億2500万円、営業利益が31.6%増の93億5400万円だった[2]。会社は、生成AIの普及を背景にAIサーバー向けの設備投資が広がり、メモリーを中心に半導体の需要が高い水準で続いたと説明している[2]。

事業別では、半導体関連容器を含む精密成形品事業が売上高340億2800万円(16.6%増)、営業利益67億2700万円(21.9%増)と全体をけん引した[2]。ウエハーを工場間で運ぶ出荷容器と、製造工程の中で使う工程内容器の需要が世界的に高かった。AIサーバー向けの大型電子部品を運ぶキャリアテープも伸びた[2]。

食品包装などに使うラッピングフィルムを含む住環境・生活資材事業は、営業利益が16億3200万円と前年同期の2倍強(109.0%増)になった[2]。車載部品などの電子デバイス事業は売上高4.0%増と緩やかな伸びにとどまった[2]。

自社株買いも、上限12億5000万円

信越ポリマーは同日、自社株買いも決めた。上限は45万株(自己株式を除く発行済株式の0.56%)、12億5000万円で、10月27日から12月31日まで東京証券取引所で買い付ける[3]。目的はストック・オプションの権利行使時に渡す株式にあてるためとしている[3]。

年度後半も半導体投資が続くか

中間期の営業利益93億円は、修正後の通期予想182億円の51%にあたる。下期も上期とほぼ同じ利益を稼げば達成できる計算で、今回の修正は下期の需要が急に落ちないことを前提にしている。

半導体容器の需要は、ウエハーの生産量、つまり半導体メーカーの稼働や設備投資と連動しやすい。AI向けのメモリー需要が強い間は追い風が続くが、メモリーは市況の振れが大きい製品でもある。11月6日のアナリスト向け説明会[2]で、会社が下期以降の需要や増産投資についてどこまで踏み込んで説明するかが、次の判断材料になる。

脚注

  1. 信越ポリマー「連結業績予想の修正並びに剰余金の配当(中間配当)及び期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」(2026年10月26日) https://www.shinpoly.co.jp/ja/ir/release/auto_20261026555722/pdfFile.pdf
  2. 信越ポリマー「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年10月26日) https://www.shinpoly.co.jp/ja/ir/release/auto_20261026555690/pdfFile.pdf
  3. 信越ポリマー「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」(2026年10月26日) https://www.shinpoly.co.jp/ja/ir/release/auto_20261026555798/pdfFile.pdf
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