11月は「和食月間」 農水省、だし特集や出前授業

2026年11月は「和食月間」だ。農林水産省は10月30日、月間に合わせた取り組みを発表し、内容をまとめたウェブサイトを開設した[1]。11月24日は一般社団法人和食文化国民会議が「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」の語呂合わせで定めた「和食の日」で、その日を含む11月を和食月間としている。

和食月間、農水省の主な取り組み

農水省が発表した2026年度の主な取り組みは次のとおり[1]。

  • Webマガジン「aff(あふ)」11月号で「日本のだし」を特集。11月4日、11日、18日の3回に分けて配信
  • 11月18日と25日に、和食文化国民会議と連携して都内の小学校で特別出前授業
  • 11月27日に「食文化と健康を考えるシンポジウム〜和食を世界の中で捉える〜」を東京・品川で開催

農水省はこのほか、全国47都道府県の郷土料理を紹介する「うちの郷土料理」や、地域に受け継がれてきた伝統食をまとめた「にっぽん伝統食図鑑」をウェブで公開している[1]。月間を機に、自分の出身地や住んでいる地域の郷土料理を調べたり、実際に食べたりすることを呼びかけている。

無形文化遺産から13年、継承の取り組み

「和食」は、日本人の伝統的な食文化として2013年12月にユネスコの無形文化遺産に登録された。農水省は、和食を次の世代に引き継ぐため、幅広い世代が和食について知り、食べる機会を増やす活動を進めている[1]。食の国民運動「楽しもう!にほんの味。〜和のこころをつなぐ食の国民運動〜」(楽し味プロジェクト)もその一つだ。

今年の特集のテーマの「だし」は、和食の味の土台だ。顆粒だしや市販の調味料が普及し、家庭で一からだしを引く機会は少なくなっている。昆布や鰹節のうま味は海外でも関心が高く、和食を世界に広げるうえでも分かりやすい切り口になる。

月間行事だけでは届かない、日常の食卓

和食の継承は、イベントで知識を伝えるだけでは進みにくい。共働き世帯が増え、調理にかけられる時間が限られるなかで、手間のかかる料理ほど家庭から姿を消しやすい。学校での出前授業は、子どもたちが和食に触れる入り口として意味があるが、実際に家庭で作られるかどうかは別の話だ。

一方で、外食や中食の場では和食の需要は根強く、海外での日本食ブームも続いている。家庭で作る和食と、店や海外で楽しむ和食との間をどうつなぐかが、継承の取り組みを形だけで終わらせないための鍵になる。27日のシンポジウムで、和食を世界の中でどう位置づけるかが議論される。

脚注

  1. 農林水産省「11月は『和食月間』、11月24日は『和食の日』!」(2026年10月30日) https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/wasyoku/261030.html
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